takaです。「いきなり!ステーキ」を経営する株式会社ペッパーフードサービスの決算が発表になりました。
決算内容をみて『いきなり!ステーキ』店が無くなるかも?と思い、
食べられるうちに1度店に行ってみました。
決算結果は?
決算内容は、売上高(収益)665.3億円、営業利益-7.31億円、当期純利益-25.03億円、自己資本比率が5%以下、自己資本利益率-3.25%と危機的な内容です。
さらに8月の既存店売上高は前年同月比35.2%減と大きく落ち込み。前年割れは17カ月連続で、月を追うごとに悪化している状況のようです。
初めて、いきなり!ステーキを食べた率直な感想は・・・
- 店は、夕食時でも閑古鳥常態で活気がない。
(平日の19時で、約50席中、客は、二人) - 立ち食い店ではなかったのですが、食べるテーブルが狭くて窮屈
- 肉の味がしない。噛みきれない部分が混じっている。
- 特に安いと感じない価格で満足度が低い(二人で約6,000円)
- ソースがまずい。サラダまずい。
- 玉ねぎは、生で、甘くないどころか苦い
- 店の都合を押し付ける
(回転率を上げるためか?店員がレアを勧める。紙のエプロンを進められる) - 服に匂いが付く
個人的には、この店に何も良いところが見つからない。多分再び訪れることはないでしょう。
近い未来にこの店が閉店するのは、確定した未来に思えます。
何故?「いきなり!ステーキ」は流行ったのか?
正直、個人的には、いきなり!ステーキが何故?流行ったのかが理解できません。
では何故?いきなり!ステーキは流行ったのでしょうか?
確かに、今回行った「いきなり!ステーキ」の店でも、3年程前には行列ができていました。日本中で「手軽な価格の立ち食いステーキ」というイメージができて、多くの人が争うように来店していました。
「多くの評価に影響を受ける」「忖度」「空気を読む」時代になったのか?
今は流行っっている「タピオカ」「パンケーキ」など、行列をつくって店に並んでいる光景が実在します。
今の時代は、テレビなどのメディアやSNSで持ち上げられたりすると、ブームが急速に拡散します。
その背景には、Facebookやインスタなどの「承認」を欲する文化も関係している気もします。SNSのインフルエンサーのオススメなどで「タピオカ=若い女性に人気」という空気やイメージがつくられているようにも思われます。
自分で評価する事より、他人からの多くの評価が自らの評価より優先してしまうのかもしれません。
簡単に言えば、自分で考えない人が増えた。「他人の評価に従う」「空気を読む」「忖度」する人は増えたという事でしょうか。
この「空気」や「承認」で判断を誤ったのか?
特に疑問に感じるのが、一般のお客ではなく、銀行や加盟店に参加した人の判断です。お客は、店に魅力がなければ、行かなければすみますが、巨費を投じた銀行や加盟店は、未来を見誤れば大きな損害を被ります。
自己資本比率が5%以下ということは、銀行が多くの出資をしているとことでしょう。
また、急速な店舗拡張は、自社の店舗展開よりもフランチャイズに申し込んだ事業者が多くいるということでしょう。
借入金の状況を調べてみると
金融機関から長期借入金として、45憶円を調達しているようです。
借入先銀行は、以下のようです。
<借入先銀行>
- 三菱UFJ銀行 3,042,088千円
- 三井住友銀行 1,232,724千円
- みずほ銀行 289,305千円
- りそな銀行 200,807千円
- 東日本銀行 124,000千円
フランチャイズの開発については、決算報告書に以下のように書かれており、多くの加盟店を抱えているようです。
FC加盟者開発について
当社は、FC事業を中心とした事業展開を行っており、継続的に事業を拡大していくためには、FC加盟契約者の開発は重要な課題であります。
当社としては、従来のFC加盟契約者の開発手法に加え、金融機関等の外部協力者より紹介を受けた新規FC加盟契約希望者に対して説明会を実施していくなど、積極的なFC加盟契約者開発に取り組んでまいります。
ホームページにFC加盟店の出店費用は、1店舗総額で2500万円と掲載されていました。
<FC加盟店の出店費用>
- 立地調査費:200,000円
- 加盟金 3,000,000円
- 設計監理料 1,500,000円
- 保証金 1,200,000円
- 内装設備工事 11,000,000円
- 厨房設備工事 2,700,000円
- 看板デザイン製作費用 1,500,000円
- ライスロボット 1,052,000円
- レジ 500,000円
- スープサーバー 350,000円
- 開業費 2,000,000円など
- 総額で25,252,000円
思っていた以上に出店コストは高額です。さらに、ロイヤリティは売上の3%です。
銀行も45億を投資し、FC加盟者も2500万もの出店費用やロイヤリティを投じています。
きっと、銀行もFC加盟者も「いきなり!ステーキ」の明るい未来が続くと予想し、未来に投資したのだと思われますが、現時点の店の状況を冷静にみれば、多くの人がブームの中で幻想を見ていたのかもしれませんね。
今も「タピオカ」「パンケーキ」などの業界で、同じ幻想をみている人が多いのでしょうね。