AIに負けない分野:歌舞伎の可能性についてご紹介!

こんにちは、kurokoですicon_biggrin.gif

AIにまけない分野として『日本の伝統芸能』に焦点をあて、様々な話題を皆様と共有していくシリーズ、 第三回は「歌舞伎」に関するお話ですbody_stretch.gif

歌舞伎とは?

歌舞伎は400年以上続く日本の伝統的な演劇形式で、歌・舞踊・演技が融合した舞台芸術です。書物の記録によると、慶長8年(1603年)に「出雲阿国(いずものおくに)」という女性がはじめた踊りから来ているとされ、奇抜な振る舞いや身なりを意味する「傾(かぶ)く」という言葉から「かぶき踊り」の名で呼ばれるようになったそうです。

歌舞伎といえば、豪華な衣装や化粧、演目に合わせた独特な舞台装置、そして華やかな演出が特徴です。古典の演目では主に歴史や伝説、日常生活を題材として、脈々と男性の歌舞伎俳優が女性役も演じてきました。
なぜ最初は女性が始めた踊りなのに男性だけとされているかに軽く触れますと、江戸時代に当時の幕府が”風紀の乱れ”を懸念して規制していった結果、ということになります。

昨今では「スーパー歌舞伎」という新しいテーマを取り入れた作品もたくさん生まれており、アニメ「ワンピース」を歌舞伎風にアレンジした舞台なんかも上演されています!
歌舞伎は遷り変わる時代ごとの価値観や世界観を伝える一方で、変わらない人間の本質(情念とか怨念とか人情とか世の常とか…)を豪華に見せてくれる伝統芸能です。
人が紡いできた芸能が今日まで残ってきたのも凄いことですが、後世に残していくための新しい試みが注目されているジャンルでもあります。

歌舞伎×AI技術の新たな挑戦

昨年、NTTが発表した次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」を活用して、生身の歌舞伎役者と初音ミク(※)による息の合った演技が披露されました。

※初音ミクはボーカロイドでもおなじみの、バーチャルシンガーのキャラクターです。

NTTのIOWN技術について

先に、このNTTの技術がどんなものかをご紹介します。

IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)は、次世代の通信ネットワークを構築するための革新的な技術で、2019年に構想が発表されてから研究と開発が進められています。

5Gにも勝ると言われるこのIOWNの主な特徴と目標は以下の通りです。

  1. 超高速通信: 現在のインターネットよりも圧倒的に速い通信速度を実現します。これは、光通信技術を活用することで達成されます。

  2. 超低遅延: 通信の遅延を極限まで減らすことが目標です。これにより、リアルタイムのアプリケーション(例えば、自動運転車や遠隔手術など)がより安全で効率的に動作します。

  3. 大容量: 爆発的に増加するデータ量に対応するため、大容量のデータを高速で処理する能力があります。これにより、動画ストリーミングやクラウドサービスがさらに快適になります。

  4. 低消費電力: 現在の通信ネットワークと比べて、エネルギー効率が非常に高いです。持続可能な社会の実現に貢献します。

このように、IOWN技術は未来のスマートシティや自動運転車、医療、エンターテインメントなど、様々な分野での革新的なサービスやアプリケーションを支える情報通信基盤だと言えます。

コラボの概要

IOWNが現在のインターネットに比べてタイムラグを200分の1に抑えられることから、リアルの動きをCG化して瞬時に送信できる技術が活かされ歌舞伎とのコラボが実現しました。

舞台は生ものだからこそ、人間にしか出せない”味”や”ライブ感”を楽しめるものだと思っていました。
ところがこの技術さえあれば、歌舞伎役者の踊りにもアドリブ的な動きにも、初音ミクが瞬時に合わせて息ぴったりな掛け合いができてしまうのです…!
次々に生まれる技術を活用したAIと伝統芸能の共生、みなさんはこれからどんなものを見てみたいですか?
引き続き、気になる話題を共有していけたらと思います。
ではまた、次回の更新で。

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