レコードからサブスクまで!音楽メディアの変遷をたどる

最近、レコードにハマっています。針を落とした瞬間に広がるレコードならではの温かみのある音や、ジャケットのデザイン、お気に入りを見つける楽しさに気づき、休みの日にはレコード屋さんに行くことも。
お店にいるお客さんの年齢層は幅広く、サブスクの時代でもアナログの需要はまだまだあるようです。
そこで今回は、音楽メディアの変遷を振り返ってみたいと思います。

🎵 1940〜1980年代:レコードの時代

レコードは、SP(78回転)からLP(33回転)へと進化し、大量生産が可能になったことで音楽文化の発展に大きく貢献しました。SPレコード(78回転)のときは、1枚のレコードに収められる音楽の時間が短いことがデメリットでした。
5分くらいしか収録できないため、主に音楽のシングルとして生産されています。その後、LPレコード(33回転)では長時間の音楽を収録できるようになり、アルバムとして1つの作品を楽しめるようになったことで、音楽をレコードで聴かれることが一般的になっていきます。
レコードの表面を針がなぞることで音が鳴るので、埃などがあると「チリチリチリ…」という音がします。これはこれで味がありますが、クリーナーで軽く拭き取るだけで音がクリーンになるような感覚がします。(ユーズド商品を買ったときは特に顕著です)


📼 1970〜1990年代:カセットテープの登場

1979年、ソニーが「ウォークマン」を発売し、音楽が「持ち運べるもの」となり世界的に流行しました。カセットテープは、録音・再生が簡単にでき、ポータブルプレイヤーがあることでどこでも楽しめるように。
再生するプレーヤーのことを「携帯ステレオ再生装置」と言ったそうです。また、テープの巻き戻しや早送りも、アナログならではの機能ですね。


💿 1980年代〜:CDの革命

CD(コンパクトディスク)は「高音質」「コンパクト」「劣化しにくい」という特徴を持ち、音楽市場を席巻しました。CDはレコードやカセットに比べて圧倒的に音質が安定しているデジタル音質のため、何度再生しても音質が劣化せずに長期的に使えるメリットがあります。
90年代にはミリオンセラーが続出し、CD全盛期を迎えました。現在も縮小傾向にはありますが、CD市場は残っています。


📀 1990年代:MDと8cmCDの短命時代

CDの次世代メディアとして登場したMD(ミニディスク)は、ソニーが開発した直径64ミリの光磁気ディスクによるオーディオシステムです。
録音・編集が自由で、デジタル音質のメリットを持っていましたが、CD-R(CD-Rと書き込み可能なCD)の登場により衰退しました。MDは音質が良く、好きな曲を録音して編集する楽しみがありましたが、iPodなどの登場で、かさばるMDやテープは衰退していきます。
また、シングルCDの形として登場した8cmCDは、コンパクトサイズが特徴でしたが、やがて12cmの標準サイズに統一されて、姿を消しました。


🌐 2000年代〜:デジタル配信とサブスクの時代

iTunesの登場を皮切りに、音楽は「データ」として扱われるようになりました。デジタル配信サービスにより、音楽は物理的なメディアを必要とせず、インターネット経由でダウンロード・ストリーミングができるようになったのです。
音楽がコンビニエンスに浴び放題なんて、昔から考えたら素敵な時代ですよねb_body_jump.gif
さらに、SpotifyやApple Musicなどのサブスクリプションサービスが普及し、音楽は「所有するもの」から「アクセスするもの」へと変化しました。サブスクリプションモデルでは、月額料金を支払えば数百万曲の音楽にアクセスできるという便利さが一気に世界的に広まりました。
今や音楽だけにとどまらず、動画、食材、服なんかもサブスクで提供される便利な時代になりましたね。みなさんも何かしらのサブスクを利用していらっしゃるのではないでしょうか。


💿 なぜ今、レコードが再評価されているのか?

さて、これまで音楽メディアの変遷について簡単に触れてきましたが、今のデジタル時代だからこそ、アナログの魅力が再認識されていると感じます。
レコードには、「所有する喜び」「ジャケットのアート性」「温かみのある音質」といった、デジタルにはない要素があります。特にレコードの音は「アナログ音源」として、耳に優しいなと感じます。
何より、針を落とす瞬間のワクワク感は、クリックひとつで再生できる音楽とはまったく異なる体験だと言えるでしょう。


🔮 今後の音楽メディアはどうなる?

今後、音楽メディアはさらに多様化していくことが予想されます。サブスクは今後も主流であり続ける一方で、アナログメディアの復権も進んでいくと考えられます。特に、レコードのような「フィジカルな体験を伴う音楽」は、デジタルの便利さとは違う価値を提供し続けてくれるので、若い世代の方には新鮮な体験として、またドンピシャ世代の方には懐かしむ体験として、レコードはおすすめできます。


今後の音楽メディアへの私見として、よりパーソナライズに特化したAI技術と、アナログな店舗が合体してほしいと思っています。「音楽ソムリエがお店にいる」といったイメージでしょうか?
たとえば、わたしがひとつ好きな楽曲を入力すると、パーソナライズ機能でおすすめのレコードをセレクトして画面に表示してくれる→それを選ぶだけでさっと現物が出てくる→視聴できるってな感じです。
(たまに見かける、ディスプレイに飲料が映像で並ぶ自販機のようなイメージです)
これが実現化したら、AIが自分用に選んでくれた音楽はどんな曲なんだろう?というわくわく感は体験できそうですよね。

とはいえ、自分の足で(実際には手なんだけど)レコードを漁って、これほしかったやつだ!と見つけるのもなかなか楽しいですし、ユーズド商品の安いものであれば、あえてまったく知らない曲をジャケ
買いして聴くというのも面白い体験です。
いずれにしても、レコード屋さんはまだまだ今のまま残っていってほしいですね。


🎶 まとめ

音楽の楽しみ方は時代とともに変化してきましたが、レコードの良さを知ってから、「自分にとって心地よい聴き方」を選ぶことが大切だなと思いました。
みなさんはどの音楽メディアに思い入れがありますか?いつもと違う音楽を楽しみたいと思ったら、今まで触れていない音楽メディアを試してみるのもおすすめです!

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