4月8日から都市部の新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、7つの都府県(東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、福岡)に、1か月の緊急事態宣言が出されました。
その後、日本全国に感染拡大が広がり、緊急事態宣言は全国に拡張されました。
感染拡大を防ぐため、人と人との接触を70~80%減らすことを目標に、企業や個人に自粛を要請してきましたが、現状は収束を宣言できる結果にはいたっていない状況です。
そして今、感染拡大の終息が見通せない状況で、緊急事態宣言を全国一斉に1か月程度延長する方向に向かいつつあります。
アメリカの感染状況と経済の状況は?
中国や韓国の感染は、終息の方向にありますが、
アメリカ、ヨーロッパ、アジア、アフリカでは感染者が多い状態が続いています。
なかでもアメリカでは、新型コロナウイルス感染者の累計が28日に、100万人を超え、死者は5万8300人を超えました。
都市を封鎖しているアメリカのGDPは、20年4-6月期では、マイナス30.1%、個人消費は31%減になると予想されています。リーマン危機を超える歴史的な落ち込みです。
失業率は、非常事態宣言が出されてから、失業保険の申請は2600万件を超え、アメリカの労働人口の6人に一人が職を失った計算になるようです。
原油価格の急落
世界的な新型コロナウイルス感染者の増加とロックダウンに伴う経済の凍結の影響を受けて、原油価格は急落しています。
瞬間ですが、5月受け渡しの先物の原油価格が55ドル下がって「マイナス37.63ドル」というあり得ないマイナス価格になりました。
生産国が原油の減産に合意したにもかかわらず、それ以上に世界の原油消費が落ち込んでいて、現在も20ドルを割る価格が続いています。
この価格が続けば、1バーレルの生産コストの平均が40~50ドルと高いアメリカのシェールオイル企業の破たんや債券の暴落が表面化すると思われます。
株価だけが実態を反映しない異常な高値に?
コロナショックで、アメリカの株価は、3月23日の1万8600ドルまで急落しましたが
その後、昨日までに24,600円にまで上昇しています。
その流れを受けて、今日の日経株価も、2万円を回復しています。
コロナ治療薬の期待や経済再開期待なども言われていますが、FRBによる無制限のドルの印刷となり振りかまわない株や債券の買いで高値誘導されています。
日本の株価も、日銀の株ETFの買いを年間で12兆円、1回で2000億円を投じる株価への直接の政府介入が異常な高値を作り出しています。
コロナショックによる内需と外需の急減による企業業績の悪化をまるで反映していない異常な価格になっています。
はたして実態を無視した高値は、いつまで可能なのでしょう?
こんな政府の統制で市場の意味はあるのでしょうか?
コロナの第二波と株価の二番底は来るか?
アメリカやヨーロッパで、5月、6月に封鎖や移動制限を解除すれば、数か月後にはまた感染が広がり、秋~冬に第二波が訪れるように思えます。
実体経済についても、自粛や封鎖の影響が、企業の利益・損失、そして倒産へ、失業者の増加となって報道されるのは5月ぐらいかと思います。
個人的には、たぶん5~6月ぐらいに、株価の二番底が来るように思われます。
みなさんはどう思いますか?