新型コロナウィルスのパンデミックによる経済対策のため
アメリカ、ヨーロッパ、日本、新興国、つまり世界中の多くの国が、政府による巨額の経済対策を行っています。
コロナ対策の経済対策の財源は、どの国も史上最大級の政府予算を組み、その財源のため巨額の国債の発行し、さらにその国債は中央銀行が買い取って通貨を印刷するという手法です。
アメリカでは、個人の生活を守るため、企業の倒産・廃業を食い止めるため、
貸付金、劣後債の投入、社債やCPの買い上げ、家賃補助、人件費補助などにありとあらゆる支援策を実施しています。
今回は、世界でほぼ同時に起きた未曽有の危機に対応するため、必要な対策かもしれませんが、担保なく今後大量に印刷された「通貨」を信用して良いのでしょうか?
アメリカでは
アメリカの国債は、ほぼ100%を国内で消化してきた日本と違い、中国・日本・中東からの購入に依存しています。
コロナ前からアメリカは、経常収支の赤字続いて、新規の国債発行分の50%くらいは、海外に売らねばらない状況です。
これからもアメリカの国債は、海外からの買いが継続できるのでしょうか?
3月からのFRBの緊急利下げで、アメリカも日本のようにほぼゼロ金利になっています。ゼロ金利の状態で日本、ヨーロッパ、中国がドル国債を買うとドル安のリスクをかかえる事になります。
また、中国とアメリカの経済戦争が激化するなか、中国からのアメリカ国債の買いは期待できません。
そうなると440兆円にもなる経済対策の財源となる赤字国債を、FRBがすべて買い取るしかなくなります。
世界中の「通貨」が価値を失うのか?
アメリカに限らず世界中で、コロナ対策の巨額の負債を中央銀行による巨額の「通貨」の印刷で対応することになります。
今後、経済が疲弊していく中で、巨額の通貨の印刷が行われれば「通貨」は価値を失うと思われます。そして今ほんとうのお金である「金」が最高値を更新しています。
これからも「通貨」を信用して良いのでしょうか?
ドルはこれからも世界の基軸通貨として信用してよいのでしょうか?