Takaです。本日、東京都の新型コロナの感染者数は、過去最多460人台と発表されました。
全国では、30日の段階で、累計感染者数 34,806 死亡者数 1,006人と言う状況です。
今後の感染拡大は危惧されますが、現時点では、世界の感染者の状況と比較すると感染者・死亡者共にある程度低く抑えられている状況にはあるかと思われます。
緊急事態宣言をすべきという意見も多く上がっていますが、国内でもコロナ以外にも「癌で死亡する人 年間35万人」「肺炎で死亡する人 10万人」「インフルエンザで死亡する人 3000人以上」いますので、過剰な報道でコロナのリスクだけが高くなっていますが、病気以外の地震や水害、火山噴火など他のリスクも含めて、コロナのリスクを正しく判断する必要はあるかと思います。
さて、コロナの感染拡大も問題ではありますが、
「日本の危機に対する対応の遅さ」の方が、本質的な大きな問題と思えます。
そして「日本の危機に対する対応の遅さ」の原因はどこにあるのでしょう?
「PCR検査の実態」は改善されたか?
新型コロナの問題が発生した直後から問題が表面化した「PCR検査の数」は、半年経過した今改善されたのでしょうか?
安倍首相は2月以降、国会や政府対策本部で何度もPCR検査の拡充を表明しています。
しかし、4月末の時点でも、日本のPCR検査数は、1000人当たりわずか1.8人でした。
この実態は、世界の先進国の加盟国36カ国中 35位、なんと下から2番目というひどい状況でした。
その後3か月経過し、現時点でも、日本は世界215の国・地域などのうち、なんと日本は158位だそうです。
ちなみに155位はセネガル、156位はマカオ、157位は中央アフリカ、159位はウガンダなどの発展途上国と肩を並べている状況です。
ランキングが物語る真実は、「新型コロナ対策において日本が圧倒的に後進国である」という事実です。
検査は感染を広げる要素もあり、医療機関にも負荷をかけるので、やたら検査を増やすのが良いとは思いませんが、検査を必要とされる人に提供できない実態に問題があります。
「コロナの感染情報」の管理レベルは向上したか?
コロナの感染が始まったころから「保健所が、FAXを使って手集計していること」時代遅れのアナログ状態にある事にビックリさせられました。
その後、このアナログな手法は改善されたのでしょうか?
現在でも、新型コロナウイルスの新規感染者に関する情報は、医療機関からファクスなどで保健所へ、保健所からファクスなどで都道府県へ、
そして最後に都道府県から厚生労働省へという流れで段階的に伝達されているそうです。
感染者が急増する東京都でも、都の担当職員が出勤して間もない午前9時。この日に発表される感染者数の報告が締め切られ、感染症対策部には2台のファクスが常備され、そこに都内31保健所から「新型コロナウイルス感染症発生届」が送られてくるそうです。
国の中枢の東京でさえ、医療機関や23区の保健所からの報告は依然としてFAXが中心で、FAXの情報を基に、感染経路の内訳などを発表しているようです。
厚生労働省は、新型コロナウイルスの発生届の電子化ため、新たな情報管理システム『HER−SYS』を導入すると発表しています。
しかし、国内初の感染者が確認された1月16日から半年たっても、全国的な情報集約システムが確立していないという状況のようです。
日本という国の本質的な問題が表面化した?
コロナの問題を機に、日本が後進国にまで衰退してしまった現実が表面化しました。
簡単に言うと「日本はIT化、デジタル化が危機的に遅れてしまった」という事ですが、どうしてこんな状況になってしまったのでしょうか?
保健所で言えば、1990年代に850以上あった保健所が、2020年には469に4割以上減少し、保健所の統合・再編で組織が弱体化したという現実があるようです。
バブルの崩壊以後、25年以上の国の衰退が続き、多くの国の組織が保健所のように衰退化したというのが1つの要因としてはあるようです。
FAXを使っているというアナログの状態の起点となっているのが医療機関という事からも、公的機関だけでなく、医療機関も同様の状況にあると思われます。
バブル公開以後の日本には、リスクを取って、過去を壊して
新しい技術や体制で、生産的なシステムを構築する能力やリーダーシップが欠落していたのではないでしょうか?
この問題は、既に国際競争の上で致命傷と思われますが、この問題に取り組めるリーダーは、この国に現れるのでしょうか?