2022年「上げ相場は終わった」
takaです。1月26日、パウエルFRB議長は、2022年3月に量的緩和を停止する。
FRBの保有国債の売りは行わないが、満期が来た国債の買い替えをせずに自然減に任せる。と発表しました。
さらに、約40年ぶりの高水準にあるインフレ抑制のため、利上げ開始を示唆するとともに、従来の予想よりも大幅な利上げの可能性を否定しなかった。
コロナ渦での巨額のマネー供給と直面するインフレ
FRBの、マネー供給額は、MBSを含んで9兆ドル(1017兆円)と、リーマン危機の後の約2倍に膨らんでいます。
そして、側近で7%を超える40年ぶりのインフレにアメリカは直面しています。
発表通り、1年に1.5兆ドルくらいの満期債の買い替えを停止すれば、1.5兆ドルの国債・MBSを売ったことと同じ、マネーの縮小になります。これはFRBが、過去、行ったことのない速度でのテーパリングになります。
20年3月から21年11月の間、それまでナスダックは、7000から1万6000ポイントまで「ドル高 + 金融バブル + 自社株買い」により、一直線に2.3倍に上がっていました。
ところが、年初から3週間で、2021年までの上げの中心であったアメリカのナスダックは、1万6500から1万4000ポイントへと、15%下げる「準暴落」をしています。
1/26の発表で「上げ相場は終わった」という転換点をむかえました。
コロナ渦で、膨らんだ世界のバブルは、金利上昇に耐えられるのか?
パウエルFRB議長の発表を受けて、日経平均株価も大きく暴落しました。
また、株価を先行するように11月度より、ビットコインなどの仮想通貨も1/2以下に暴落しています。
アメリカ株が日本市場と大きく異なるのは、金利が低かった社債の発行で得た現金で、2021年は、自社株買いが90兆円も行われていることです。
今後、発表通り金利が上がると、社債発行は減っていきます。
これに伴い2022年は、アメリカの株価を押し上げてきた大きな要因である自社社株買いが減っていく事が予想されます。
ナスダックのPERは、平均と言われる15倍から30倍へと約2倍も高くなっています。
日経平均のPERも、2011年の12.0倍から10年後の2021年1月には、26.72倍に上がっています。
このように過剰に買われている世界の株価は、インフレ、財政引き締め、金利上昇を受けて、本格的な調整局面への入り口に入っています。
コロナ渦で、膨らんだ世界のバブルは、金利上昇に耐えられるのでしょうか?
2022年、いよいよ変化の年が始まりました。