takaです。40年に渡り、6~10%の急速な経済成長を続けてきた世界第二位の経済大国になった中国が今大きな大きな変換点を迎えています。
中国は、不動産投資、世界の工場の誘致、一帯一路構想に伴う海外投資、高速鉄道網などへの巨額の投資(借金)により、経済を毎年大きく拡大してきましたが、そのほとんどが、今や巨額の負債を抱える状況に陥っています。
この問題は過去から累積していましたが、民主国家であれば、もっと早く問題とされたであろうことが共産党独裁という特殊な状況で、問題が先送りされ封印されてきました。
そして、長期間続けられた拡大路線の中で、その問題(バブル)が巨大に膨れ上がり、もはや隠しておけない状況にあると思われます。
大きな問題の概要を記述してみます。
1、不動産バブルの崩壊
2年ぐらい前から経営難に直面してきた中国の不動産大手「恒大集団」のアメリカで破産申請をしました。負債の総額は48兆円とも言われています。
碧桂園(カントリーガーデン)30日にも発表する2023年1〜6月期連結決算は、最終損益が450億〜550億元(約9000億〜1兆1000億円)の赤字となる見通しです。
2、中国の地方政府の1400億ドルの隠れ債務
中国の地方政府のインフラ投資会社である融資平台(LGFV)の債務などバランスシートに掲載されない隠れ債務を返済するために地方政府が債券発行を通じて約1兆元(1400億ドル)を調達することを認める発表をしています。
3、中国から外資・工場の撤退、富裕層の逃避
中国のZEROコロナ政策による都市のロックダウンやアメリカとの経済対立や半導体規制、さらに台湾侵攻リスクを背景に「世界の工場」と言われてきた中国から外資や工場が撤退したり、富裕層を中心に海外へ逃避し、中国の輸出が急減しています。
4、現代版「陸と海のシルクロード」中国の一帯一路政策の失敗
20年から23年3月末の間で中国の世界へのインフラ関係の融資のうち約785億ドルが返済難に陥り、再交渉または償却を余儀なくされている状況です。
5、中国高速鉄道に異変 需要激減で赤字1.4兆円!
中国で高速鉄道を運営する国有企業、中国国家鉄路集団は2022年12月期の最終損益が695億元(約1兆3800億円)の赤字となると発表しています。
上記の問題1つ1つがあまりにも巨額で根の深い問題を抱えています。
さらに、これから日本が抱えている問題と同じ「少子高齢化」の問題や失業者の増加による購買力の低下、そして、アメリカとの経済・軍事対立や台湾統治の問題などこれから表面化するであろう数多くの問題を抱えています。
中国は、世界のどこも経験した事のないレベルの大きな多様な問題を解決できるのでしょうか?
個人的には、解決できるとはとても思えません。
これから中国は破綻に向かっていくのでしょうか?みなさんはどう考えますか?
次回は、この問題を掘り下げてみたいと思います。