takaです。前回の中国の危機について、さらに深堀りしてみたいと思います。
今回は中国の不動産バブルの崩壊について、調べてみたいと思います。
中国の不動産投資は、1980年代からスタート
中国の不動産投資は、鄧小平の「改革開放政策」で市場が開放された1980年代から第一次投資ブームが始まり、2001年のWTO加盟から、急速に加速していき、2008年のリーマンショック以後は、内需喚起の目的で巨額の投資マネーが国内の不動産市場に向かい、不動産価格は、さらに高騰していきました。
数十年に渡り、中国の中産階級にとっては、不動産は安易で安定した収入を約束する方法でした。
2010年代後半には、不動産投資ブームの中で、東南アジア各国へのアパートやマンションへの投機は、中国の中産階級にとって人気の選択肢だった。
こうして、本来、貧富の差が無いはずの共産主義を目指している中国の矛盾した体制下で不動産バブルは、膨大な規模に膨れていった。
そして今、いったい負債はいくらあるのか?空き物件が現在何戸あるのか?
恒大集団に加えて、不動産最大手・碧桂園(カントリー・ガーデン・ホールディングス)など大手デベロッパーも債務危機に陥り、不動産バブルの崩壊は、誰の目にも現実となりました。
中国国家統計局の最新データによると、8月末時点で売れ残った住宅の床面積の合計は6億4800万平米に達し、すでに販売されたものの資金繰り困難で未完成のものや、中国全土の膨大な数の空き物件の数は、720万戸というデータもあるようです。
いったい空き物件が現在何戸あるのか?専門家はそれぞれ全く異なった数字をあげています。最も極端なものでは30億人分と推測する情報もあります。
全人口14億人をもってしても中国各地に散らばる空きマンションを埋めることはできないと中国国家統計局の元高官が暴露しています。
不動産市場は急速に減退している。
不動産購入者の多くは、不動産価格の急速な値下がりにより、もはや不動産投資に支払う余裕がなくなっています。未完成のためマンションを受け取れない人も大勢います。
そして、中国の不動産危機は国内に留まることなく、中国人富裕層が投機目的で購入した東南アジアなどの海外物件も資金不足で売却を迫られている状況です。
最近では?利払いすら支払えなくなっています。
恒大は25日、中核子会社「恒大地産集団」が同日期限の人民元建て社債40億元(約810億円)の元本と金利の支払いができなかったと明らかにしています。
さらに、これから300億ドル(約4兆5000億円)のドル建て社債の再編計画も実現が危ぶまれているます。
恒大や碧桂園以外の不動産大手も同様に膨大な負債を抱えている状況です。
地方政府傘下のインフラ投資会社『融資平台』の負債も、2027年には、2000挑円にもなると言われています。
いろいろ調べてみても、不動産バブルの崩壊の全体像は、正確にはわからない状況です。
日本のバブル崩壊時も、当初は100挑規模と言われていた負債が、
飛ばしなどさまざまな手口で隠蔽され、不動産価格の低下と共に増えていき、最終的には200挑円を超えたとされています。
中国では、恒大や碧桂園などの不動産会社以外でも、融資平台や地方政府を含むさまざまな政府機関や民間会社や金融機関に負債が複雑に広がっています。
また、東南アジアをはじめ、1帯一路にかかわった多くの国にも及んでいます。
有史以来、類を見ない規模の不動産バブルの崩壊が起きているのは間違いないようですが、改ざんが当たり前の中国で、しかも30~40年以上も続いた長期のバブルの累積を正しく把握するのは困難です。
きっと中国共産党も全体像をつかみきれていないように思います。
みなさんはどう思いますか?