今回は、「RFID」の続きです。
小売業や流通に革命をもたらすかもしれない「RFID」ですが、今後どのような利用が想定されるのでしょうか?
前回の記事→ 小売業や流通に革命をもたらすかもしれない「RFID」って?
小売業や流通に革命をもたらすかもしれない「RFID」
「RFID」の画期的なところは、現在主流のバーコードでは、レーザスキャナーなどでタグを1枚1枚スキャンしなければいけませんが、RFIDなら、電波でタグを複数一気にスキャンすることができるので1回のスキャンで全体を読み込めるところだと思います。普及すれば、画期的な変化ももたらすと思われます。
「RFID」普及の問題点は、コスト
一方、普及の問題点は、やはりコストのようです。
RFIDタグの単価は、購入する数にもよるでしょうが、数十円~百円以上もしているようです。
高額品を扱う専門店やファッション分野では、人件費の削減と相殺できるかもしれませんが、この価格では、スーパーやドラッグなどの単価の安い商品を売る店では導入は不可能ですね。
普及にむけてコンビニで実証実験がスタート
経産省は、2017年に在庫管理システムと連結して、2018年から全国のコンビニで「RFID」の実証実験を開始するそうです。セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップなどのコンビニ各社が、実験に参加するようです。
この背景には、技術進歩により「RFID」の単価が5円ぐらいまで製造単価を落とす事ができそうだという事があるようです。5円でもまだ高いように思いますが、実験レベルでは十分かもしれませんね。
「RFID」で実現できそうなこと
小売店で「RFID」で実現できそうなこととして、以下のような事が考えられているようです。
- ・レジ処理の高速化、将来は無人レジ化
- ・在庫管理や棚卸しの省力化や自動化
- ・商品の鮮度管理
- ・盗難防止
もし、上記のような事が実現できれば、小売店の生産性は大きく向上する事になり、企業の利益の向上や働く人の給料のアップにもつながると思われます。
一方で、レジ作業などが必要無くなれば、レジの仕事は消える事になると思われますし、やがて多くの雇用をまかなっている小売業やサービスから雇用が減る未来が想像できます。
究極は、AMAZONが構想しているような無人店舗に繋がっていくのかもしれません。
「RFID」の技術は、小売業以外でも・・
「RFID」の技術は、小売業以外でも広範囲に活用できる事が予想されます。
サービス業や運送業、卸業、物流、交通などの分野でも「RFID」の技術が活用される時代が来ると思われます。
人工知能の進歩や通信の高速化などとも関連し、「RFID」の技術が普及し、IOTの環境が進展すれば、劇的な変化が起こると思われます。
IOT、人工知能、RFIDの普及は、生産性の向上や便利な暮らしをもたらしてくれるかもしれませんし、
また一方で、同時に多くの人から雇用を奪い、人生を変える衝撃になるのかもしれません?
いったいどんな未来が来るのでしょう?